大ばあちゃんの煙

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農園は火葬場の横。 農園へと足を踏み入れる。 沢山の木が並ぶ農園。どうやら、りんごの畑のようだが、琉太の向かう先はその先。 「坊主、どうした?」 琉太の背筋が凍る。突然に声をかけられて固まるが、畑である限り人がいてもおかしくはない。 「け、煙が……」 「煙?」 琉太は林を指差す。 「あ、あっちに」 声をかけてきた年配の男性は林を見やる。 「そうか。気付いたか。どうやら構わないようだから、ついておいで。私は高橋という者だ。君は?」 「琉太です。今日、火葬場に来てて……」 「そうだろうな」 高橋はそう言って琉太の先を歩いて林に入る。 琉太が続いていったその先に一人の少年がいた。 黒いスーツに身を包んでいるが年のころは琉太とそう変わらないようだ。 「父さん、ありがとう。気付く子だから 、誤魔化しは効かないだろうから」 「君は?」 「僕は大地。はじめまして」 「えっと僕は琉太。はじめまして……」 琉太は、つられて自己紹介をしてから高橋に視線を送る。 「煙は……」 「まぁ見てなさい」 そう言われては何も言えなく、大地に視線を送る。 その大地の周りに煙が纏わりつく。
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