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【二時限目 英語Ⅱ】
数学の先生が予言した通り、早々に私は指されてしまった。
指定された英文を読み上げると、空野くんが悶える。
「発音萌え……耳が清められた。俺はアルファベットになりたい」
アルファベットになったら、付き合えなくなると思うんだけど。
もちろんこの悶えっぷりもクラス中に筒抜けである。慣れているのでクラスメイトはみんな真顔だ。英語の先生だけが笑っている。
「空野くん、今日も元気そうで何よりです。古海さんも大変ですね」
「あ、あはは……そうですね……」
空野くんに好かれているのは嬉しいけれど、こうして何度も悶えられていると恥ずかしい。面と向かって言ってほしいのに。
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