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話終わると、マサは私を見つめた。
「僕は、いや僕ら君の子孫は、君が生きたおかげで、楽しい人生を送っている。
どうか、今だけを見ないで。遠い未来までつながっている、その中のほんの一部だと...」
「・・・わかった。私、今日は帰る、家に」
「明日、学校あるけど、行かなくてもいいんだよ。」
「僕を何かあったら呼んで。新宿の地下道をおかしな目つきで歩いていれば
トシオが迎えに来るから」
いろいろな声が聞こえた。マサはドアに立ちはだかるのをやめ、ドアから離れた。
私は出口に向かった。
「さようなら、まれおばあちゃん、元気で!」
マサの声が後ろに聞こえた。
もうトイレを探すのはやめよう。
ママに電話した。悲鳴と共に、ママの歓喜の声が聞こえてきた。
「ど、どこにいるの?何してたの??!!」
「真夜中の勉強会。楽しかったよ。」
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