序章

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 写真の四角い枠の中に溶け込む少女が、真新しい学生服に身を包み友人達の笑顔に囲まれている。少しはにかみながらもレンズに向け、精いっぱいの幸せを届けようと微笑んでいる。  そして僕は、初夏の訪れを告げる六月の日差しの中で、突然現れ、永遠にこの世から消えたアイツに思いを馳せるのだ。
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