第四章

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 教員室で立たされている知朗と義男のもとに三人の保護者も呼び出された。平謝りをする母親の姿よりも、知朗は恵の事が心配だった。  恵の容態を心配する知朗に人吉(ひとよし)先生は「脳震盪(のうしんとう)を起こしただけよ」と言ったが、知朗は自分を責めた。  ひと言、ちゃんと謝りたかった知朗は人吉先生に頼み、保健室の恵が寝ているベッドを訪れた。 「ごめん、どうかしてた」そう謝る知朗に、恵は顔を背け「君の所為じゃないよ、僕が弱いから駄目なんだ」と、だけ言った。
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