第四章

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「知朗お前、義男君に怪我させたのか!?」  その日の晩酌時、さっそく知朗は父親から御目玉を喰らった。丁度、義男の父親の東寺(とうじ)さんが訪ねて来ていたからであった。知朗から事の詳細を訊き、恵の怪我は大した事はなかった事、事故は弾みで起きた事、虐め等ではない。と、説明を受けると東寺さんは安心し、ほろ酔い気分で帰っていった。    そして帰り際、知朗に詫びと、義男からの謝罪の言葉を残した。 「あん子(義男)はちっとばかし癖ん悪かけんどん、悪気はなかと。みょーな正義感ばあっかい素直にでけんとばい」
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