第一章

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「若居恵です、前の学校ではケイと呼ばれていました。よろしく!」  そう爽やかに挨拶した恵は、知朗の隣の空いている席に座った。 「よろしく」と、軽く会釈した恵に知朗も自己紹介をする。 「僕は鈴木知朗、よろしく」 「鈴木君、若居君はわからない事も多いだろうから、仲良くしてあげてね」人吉先生がそう言うのには理由があった。知朗もまた去年、都会からこの伊佐市に時期はずれの転校生として遣って来ていたからだ。
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