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思い浮かぶのが2つある。
それが変えられる。
「2つもあるのかい? でも変えられるのは1つだけ」
「もちろん、変えるのも変えないのも君の自由。君の変えたいという後悔に2つの選択肢を用意する。そして君はその選択肢を選ぶんだよ。選び終わったら元の世界に帰してあげよう。例えばこんなふうなものさ」
ヒカルの声が頭に直接聞こえてきた。
「君は後悔した運命を変える? 変えない? ね? 簡単でしょ」
「過去を改変するリスクはどうなるんだ?」
「そんな事、君が気にする必要はあるの? まあどうとでもなるよ。それに後悔した過去を直接見てくればそんな事なんて吹き飛ぶだろ。」
パチン!
ヒカルが指を弾くとまばゆい光に包まれる。
どのぐらいたったであろうか。
光がようやく収まり目を開くと見覚えのある部屋が大きく写る。
ここは……ライカの家。
「もう! トウヤ! 早く早く!」
ツインテールの元気な女の子。
一見すると男の子の様に思えるが、可愛らしい服装は紛れもなく女の子だった。
わんぱくで俺の手を強引に引っ張る。
この子はよく知っている。
ライカだ。
小学校の低学年ぐらいのライカが俺の手をぶんぶんと振り回す。
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