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そんな事を涙目になりつつ私は考えた。
そして、固く閉じていたゆっくりと口を開く。
「私は貴方の何だったの?私と付き合って結婚して築いてきた時間は何だったの?!私の時間を返してよ!」
冷静だったはずの私は自分でも驚く程に、浮気された奥さんが吐くようなありきたりなクサい台詞を吐いた。
私だって、こんなことが言いたかった訳じゃない、貴方は最低な男ね、
そして浮気された私も可哀想で最低な女ねって、
今後はあの若い女と生活してください、って酷い言葉で貴方を突き放すことを言わなきゃいけないのに、、
もう、止まらない。
「私はこんな状況の今でも最低な貴方が好きよ、大好きよ、愛しているわ、ねえ、何で? 私が、何か悪かったの、、?」
こんなに涙を流す私は悲劇のヒロインかよ、って言いたくなるような、そんな台詞しか出てこない。
こんな最低な相手に少しの期待すらしている私はやっぱり見合うような最低な女だ。
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