第十一章~妖刀~

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二夜「おはようございます。土方さん。」 沖田「こんな時間に珍しいですね土方さん。何かあったんです?」 土方「気づいてた癖によく言うぜ。」 はぁ、とため息を吐きながら土方は道場内にある木刀を持つ。 稽古するつもりなのか? そういえば...いつも書類とにらめっこしてる土方さんが稽古する姿なんて見たこと無かった。 沖田「珍しいですね。稽古する気満々じゃないですか。」 土方「更夜。」 土方は沖田を一睨みした後、いつもように喧嘩口調で二夜の偽名を呼んだ。 二夜は偽名を呼ばれることに内心もう慣れたと思いつつ、素っ気なく返事をする。 土方「手合わせ頼む。」 二夜「分かりました。」 木刀の音が心地よく響いていた先程とは打って変わって、道場は静まり返る。 目で見なくとも、両者が構えていることが分かる。 沖田「始め!」
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