第十一章~妖刀~

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斎藤「桜庭、いるか?」 突然、襖の外から斎藤さんの声が聞こえた。 どうしてここに居ると分かったのだろうと疑問に思いつつも襖をゆっくりと開ける。 二夜「どうかしました?」 斎藤「いきなりだが、あんたの刀を見せて貰おうと思い部屋に行ったのだが居なくてな...山崎と仲が良いと聞いてここに来た。」 二夜「そうですか。見てもいいですけど、俺はこの刀のことは名前くらいしか知らないですよ。あ、あと斬れ味がいいってのもありますけど」 斎藤「ふむ...いつからその刀を使っているのだ?」 二夜「人を初めて斬った時からです。」 山崎「嘘やろ!?まったく傷ついてないやん!」 斎藤「確かに...刃こぼれも無ければ錆び付いてもいない。」 山崎と斎藤が食い入るように刀を凝視する。 山崎「鍛冶屋に行ってみ?何か分かるかもしれへん。」 斎藤「そうだな。今日は非番だ。」 二夜「俺も監察方に入ったばかりなので非番ですね。」 山崎「わいもやな。」 三人は約束を交わし、朝飯を食べ終えたあと鍛冶屋に向かった。
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