第十一章~妖刀~

10/14

1267人が本棚に入れています
本棚に追加
/836ページ
二夜「妖刀ですか...。」 そうは言うものの、別に手放すつもりも壊すつもりもない。 店長「もう少し調べさせてくれないか?」 斎藤「俺も少し見たい。」 二人は余程刀が好きなのか、赤花に熱い視線を向けている。 それほど刀に興味があるのだろう。 二夜「構いませんよ。俺は烝と武器を見てますので。」 店長「ありがとう。」 斎藤「感謝する。」 この二人の目を見て断れという方が難しい。 丁度良いことに、監察方に必要な武器も買える。 二夜「烝。あれの武器教えてよ。」 『あれ』とは監察方の事だ。本来、監察方というものは裏の仕事を任せられる。 そのため、正体をばらすことは許されない。 山崎「...ええで。」 烝とはさっきの話でわだかまりが残っている。 私は気にしていないふりをしながら武器を見ていく。 山崎「これは使わんほうがええ。長期戦にはええけどな。」 二夜「これはどうかな?」 山崎「これか...更夜みたいな細身のやつにはええな。」 二夜「なんか皮肉を言われた気がする。」 山崎「気のせいや。」 先程までのわだかまりは一体どこへ行ったのやら。 気付けば二人は、友達の様に仲良く話していた。
/836ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1267人が本棚に入れています
本棚に追加