第十一章~妖刀~

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二夜「俺が9歳の頃に、見知らぬ男が家に勝手に入って来たんです。その人が俺の両親を殺したんですよね。」 まるで他人事の様な言い方。 いや血が繋がってるだけで他人には変わりないか。 二夜「もちろん俺も狙われました。その時に相手の男が持っていた刀がその赤花。赤花は俺以外が持つと人を無意識に斬りたくなる...あの時の男もそんな感じの雰囲気であいつらを斬っていました。」 斎藤「あいつら...?」 二夜「あぁ、俺の両親です。」 何の迷いもなく答えた二夜。 本人に取っては他人でしかない...けれど今の一言で両親とは仲が良くなかったと言える。 この場にいる二夜以外の人たちは刀よりその事実の方に目がいってしまった。 二夜「話を戻しますね。その赤花を男から奪って殺したんです。なので9歳から使ってますね。」 店長「そ、そうかい。聞いてしまってごめんね。」 二夜「いえいえ、特に未練とかは無いので。」 山崎「せ、せや!この武器買うんやったろ!?」 話を逸らそうとしてるのがあからさまに分かる。 未練は無いって言ってるのに。 まあ、話しててもいい気分にはならないし... 二夜「そうだったね。店長さん、これ買います。」 お金をおじさんに支払って店を出ようとした時、二夜は言った。 二夜「店長さん。赤花は捨てる気ありませんので。安心してください。」 店長「!!...その妖刀は良い人を選んだな。また来ておくれよ。」 二夜「はい、また。」 手を振りながら店を出た。
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