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道中...
山崎「更夜。」
二夜「なに?」
山崎「『安心して』ってどゆことや?」
二夜「斎藤さんに聞きなよ。」
山崎「へ?」
なんだ分かってなかったのか。
そう思い二夜は二人が話しやすい様に早足で二人の前を行く。
山崎「斎藤さん。」
二夜が居なくなれば直ぐに敬語に戻る山崎。
そんな烝を見て少し笑いそうになった。
斎藤「あの店の店長は本当に刀を好いている。もちろん妖刀もその刀の中に含まれるのだろうな。」
山崎「へ、へぇ?」
斎藤「あの店には妖刀もたくさん置いてあった。恐らくだが、店に置いてある妖刀は持ち主に捨てられたんだろう...。だから今回も桜庭があの妖刀を手放すと店長は思っていたんだ。」
山崎「...」
斎藤「だが桜庭はその気持ちを察して店長に『安心して』と、そう言った。」
山崎「そうやったんか...。」
前にいる二夜の背中を見ながら納得した。
『せやけど、なんで自分は大切にしないんや?』
喉から思わず出てしまいそうになる本音。
山崎のその想いは日に日に増していった。
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