第十二章~新選組~

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山崎「せやけどな...わいに取ってはこの火傷の痕はええ思い出や。」 二夜「...え?」 山崎「更夜が治療したんや。更夜の優しさがこもってるんや。そう思たら、ええ思い出やろ?」 二夜「...変なの。」 でも...嬉しい...。 烝になら...少しは...心を許していいかもしれ... ーーー『惑わされるな』ーーー 二夜「っ!」 頭の中に反響する声。その声に思わず目をぎゅっと瞑ってしまう。 いつからだろうか...その声に恐怖を感じるようになったのは。 山崎「更夜?」 二夜「...!」 はっと目を開けた。 目の前には烝。 『惑わされるな』 私の中の狂気は何を伝えたいんだ? 私に何を望む? 山崎「おーい。どうしたんや~?」 二夜「なんでもない。それより...誰かさんが気配を消して来てるよ。」 隠れている誰かさんにも聞こえるように少し大きい声で話した。 予想通り、廊下の曲がり角から隠れていた彼は現れた。
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