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―――――玲の部屋
「んんー!やっぱりおいしいなぁ…」
ガラス張りのテーブルに置かれた料理を口に運ぶ。
要くん特有の優しい味。僕の好みばかりで、心がぽかぽかしてくる。
「酒はあんまり飲むなよ。この間怒られてたろ?」
「うん、日本酒おいしくて…3本くらい飲んだっけ」
「顔に似合わず酒に強いよな…俺はやめとく。酔いたくない」
ことりと置かれた酒の入ったコップを手に取る。
少しずつ飲もう。
「……風呂入ってくる。ケーキ食べてていいぞ」
「はぁい」
要くんが部屋を出てすぐシャワーの音がして、コップを置く。
「…ん?このケーキ………ふふ」
媚薬入りのケーキなんて初めてだなぁ。
僕が人間になったからって媚薬の香りくらい覚えてるのに。
「なーんだ、要くんったらヤル気満々だなぁ」
くすくすと笑ってケーキをフォークで取り、口に運ぶ。
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