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「ん……………ん?」
天井が見える。
自分の部屋のベッドからの景色だと、寝ぼけていてもわかった。
すぐ傍の携帯電話をとると、30分ほど寝てしまっていたようだった。
今のは夢だったらしい。
携帯電話のディスプレイには、彼女の電話番号があり、今にも相手に掛ける寸前だった。
「今の全部夢か……」
夢でよかったのかどうか。
優柔不断な自分にはこれで良かったのかどうか。
「とりあえず風呂には入ろう」
そうおもって立ち上がったとき、うっかり携帯電話を触ってしまった。
無機質な音が部屋中に鳴り響く。
「あっ…………」
やってしまった。
夢じゃなくて、本当に電話してしまった。
コール音が2回、3回、4回。
「………………」
さて、どうしようか。
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