第一章【始まりの悪夢】

4/6
前へ
/11ページ
次へ
こいつはよく学校をサボって遊んでいるため、登校した時だけ俺が他人と話すことになる。 別に嫌という気持ちはない。 話し始めたのは高校からだが、見た目はともかく悪い奴じゃないからだ。 剛が友達と認識した相手には凄く親身になり、困っていることがあれば無茶なことであろうと全力で助ける。 法を破るようなこともしないし、人としてやってはいけないことの線引きもしっかりしている。 筋は通すやつだ。 俺も何度か助けられたことがある。 入学当初に先輩6名から態度が悪いとリンチを受けた時に剛が助けに来てくれて全員を病院送りにした。 全員停学にはなったが。 だが、それから俺が先輩から何か言われたことは1度もない。 流石に剛が怖いのだろう。 こういったことを剛は普通にやる。 前に何故他人のために体を張るんだ?と聞いたら 『友達を守るのに理由なんていらねえだろ』 と言われ、馬鹿だとは思ったがそれ以上に感謝した。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加