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息を切らしながら両手をみる。頬を汗が伝って落ちた。なんて生々しい幻なんだ。でもこれでようやく。気付けば笑っていた。声に出して笑い、叫ぶ。
「やった…倒した……もうこれで悪夢とさよならだ!!」
笑いながらも涙が溢れて止まらなかった。
倒せた。倒せた。
やっと眠れる。きっと、もう夜に怯えないで済むんだ。
気がつくといつのまにかカーテンの隙間からは強い日射しが溢れていて、昼過ぎだった。
長い夜は終わったんだ。
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