20年目の終焉

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私は由美。 付き合ってたヨシキと結婚を決めた。 だが、私の家族は大反対。 ヨシキは農家の長男。 都会育ちの私が苦労するのは目に見えていると 猛反対。 だがヨシキは農家はしないと会社員をしてたし 彼自身が同居もしないと言った。 私は家族を説得して結婚した。 しかし ヨシキの家は 農村集落の農家 別々に暮らしていても 毎月ある村の行事に行かねばならず 大勢の人が集まり 男はご馳走を食べ酒を飲み 女は1日中台所仕事をする お酌してきて!と言われ、お酌に行くと 農家の嫁なのに同居もせんバカ嫁! とさんざん罵られ 台所でも はよ、こっちに住んでワシらの面倒みてくれ!と姑に言われ 向こうの家に行くのは 辛かった。 しかし ヨシキはいつも知らん顔… ヨシキは家族に逆らえない男だった。 やがて 子供が産まれ母になった。 その二年後 もう一人子供が産まれた。 月日は流れ ある夜 私とヨシキは喧嘩をした。 よくあるいつもの喧嘩だった。 だが ヨシキは車に乗り 自分の実家に帰った。 別居から少したったある日 突然ヨシキと姉達が押しかけてきた。 そして 上の義姉が言った。 「離婚して!」 ヨシキは何も言わず ただうつむいてる。 実家に帰ってる間 同居もせん嫁なんかいらん早く離婚しろ! そして同居してくれる女と再婚しろ! と言われたのだろう。 ヨシキとも向こうの家とも長い付き合いだ。 わかる。 義姉は、その後も喋り続け 言いたい事が終わるとさっさと帰った。 ヨシキは何もしゃべらなかった。 涙が出た。 次の月、 裁判所から調停の通達が届いた。 溢れる涙を堪えて 弁護士事務所に行き調停の件を相談した。 私は調停で戦う決意をした。 そして1年後 離婚が成立した。 離婚届を出して私は旧姓に戻り 子供達の名字も私と同じに変えた。 ヨシキと同じ名字でいるのは 無理だった。 あの者達と縁を切りたかった。 こうして ヨシキとの結婚生活は 結婚20周年の年に終わった。 結婚する時 「由美に苦労させたくないから同居はしないね」 と言ったのはあなたの方だったよね。 調停で見かけたヨシキは 敵対心剥き出しで恐ろしく もはや私の知ってるヨシキの面影はなかった。 とにかく もう全て終わった。 もちろんヨシキとは 今後、 二度と 会うことはない。 永遠に… さようなら。 大嫌いなあなた…。
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