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キョウカイセン
「コンコン」窓を叩く音で急に目が覚める。
今、何時?
手元のスマホで確認した。
「午前3時か」
さっきの音はなんだったんだろう。
窓を叩く音だったような。
でも、窓も見ても何も異常ないみたいだし、
まぁでも一応開けてみようか。
そんな風に私は、何となくいつものように窓を開けた。
「えええええええええええええええええええっ」
ごめんなさい、夜中なのに大声出しました。
そこにはいつもの風景ではなく、見た事もない風景が広がっていた。
真っ暗な夜空に無数の星。
昔、祖母の田舎でみたあの懐かしい風景とそっくり。
これは、夢なのか現実なのか。
ほほをつねって見るが、少々痛い。
うん、どうやら現実みたいだ。
それにしてもきれいな景色。
あれっ、いま流れ星?
小さい光の点が突然どこからともなく、
すぅーっと移動する。
あ、まただ。
あまりにも、次から次へと流れるせいで、
願い事なんて唱えている暇がないや。
「たすけて」
背後からそんな声が聞こえた気がして、
ふりむくとそこには誰もいない。
やだな、これは、つまり、えっと、ゆうれ…
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