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参加者がそれぞれの指定された番号プレートと共に設置されたフィールド装置に移動し、次々にSRCをセットしていく。中には叫びながらスキャニングをし、SRCをセットする人もいた。
「ま、まぁ、猿の事も気になるけど始まっちゃったから仕方ないよ桃ちゃん。ホラッ、僕達も早く移動しないと。」
「そうだぜ桃ちゃん。今は目の前の勝負に集中するべきだ。」
「う、うん。」
合図がなっても猿彦を探す桃ちゃんに、僕達が何とか切り換えさせようとするが、桃ちゃんは中々動こうとしない。すると、
「行くわよ桃ちゃん?悪いけど、私は今日、負けるわけにはいかないの。猿の事は残念だったけど忘れなさい。」
「えっ、あっちょっ、待って蛍ちゃん、引っ張らないで~!?」
蛍が桃ちゃんの腕を掴み、連行するかのように引きずっていってしまった。
僕達は呆然とその姿を見送った後、
「・・・何だかあの言い方だとまるで猿が死んだかのように聞こえるね。」
「まぁ、勝負の意味合いでは似たようなもんだろ?それより目の前の敵に集中しようぜ、雉。」
「そうだね、頼むよ柴。」
僕達は対戦相手の待つフィールドに移動しながら互いの拳と拳をコツンッと合わせる。
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