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僕達の初戦の相手は他校の男子生徒タッグだ。
一人は眼鏡を掛けた小柄な生徒、もう一人は背が高く、ガッシリとした体格をしている。
「中々手強そうな相手だね、柴。」
「あぁ、そうだな・・・よし、最初から取って置きを出すとするか。」
戦闘に使用するアバターを決める、『アバターセレクト』中に柴が対戦相手を見て呟く。
「取って置き?柴にそんなアバター居たっけ?」
僕はSRCを操作、何時ものアバターを選択し、SRCを手に持つ。
「おうよ!昨日の夜のテンションでスキャニングしたら大分ステータスがはねあがってな。見たら雉も驚くぞ?ハッハッハ!!」
「大丈夫なの!?それいろんな意味で大丈夫なの!?周りから変な目で見られるから止めてよね!?」
柴が笑いながらSRCを操作し終え、とんでもない事を言う。
どうせこの馬鹿犬はいつも夜にやっていると言う筋トレの事を言っているに違いないのだろうが、知らない人が聞けばとんだ変態発言だ。
実際に対戦相手の男子生徒は二人共顔がひきつっている。恥ずかしい・・・・!
「ゴホンっ!で、では始めるとしましょうか?準備はもうお済みで?」
眼鏡を掛けた男子生徒が眼鏡をかけ直しながら確認を取ってくる。
「は、はい。すみません大丈夫です。始めましょう。」
僕がそう返事をすると、三人共、顔つきが変わる。
そして、
「「「「ソウルリメイクカードセット!」」」」
四人は同時に声をあげ、SRCをフィールド装置に差し込む。
『フィールド情報、草原ヲ確認、フィールド内二各アバターノ出現ヲ確認。各システム、オールグリーン。戦闘準備完了シマシタ。』
SRCの戦闘はフィールド装置に搭載されたAIが審判を務め、戦闘準備が整うとこのように知らせてくれる。
僕達はVRヘッド装置を装着する。
後は簡単だ。戦って勝利を掴むだけ!!
「「「「ダイブ!!」」」」
四人が同時に声を上げると途端に意識が暗転する。
そして、舞台は戦場へ。
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