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「なんでいつも同じこと聞くの。あたし全然、怒ってない」
テーブルの下であたしの足とパパの足がぶつかった。パパもあたしも動かない。パパの気持ちが痛いほどわかるのは、きっとあたしたちが繋がっているからだね。
「パパのせいで……こんなことになっちゃって……ごめんな」
そう言ってパパは、可哀想なくらいしょぼくれた目であたしを見た。ねぇ、そんな顔しないで。
「だから! 誰のせいとか、そんなんじゃないんだって! 誰かが悪いとしたら、それはきっと神様だよ! こんな運命にした、神様がわるいんだよ!」
震える声を悟られまいと、精一杯大きな声で言う。周りの客が驚いて、あたしたちのテーブルを振り返った。でもそんなの関係ない。あたしは言いたいことを言う。
溶けた氷が音を立てた。それはまるで終了の合図のように、あたしの心に響いた。
「そう……だよな。うん、そうだ。神様が悪いんだ」
パパは何度も「そうだ、そうだ」と繰り返した。その内ゆっくり立ち上がると、あたしの頭をポンと叩く。
「ほら、もう、行くぞ」
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