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「なるほどね~。それで、自分のピンチをオレに相談してみる気になったんだ~。あはは。ちょっとうれしいかも。こういうふうに、葉児からたよられるのって」 「そりゃ……おまえが一番、オレらのことを知ってるからな……」 「……だね」  サッカーボールを足で器用にバウンドさせながら、誠は空を見あげた。  青空にうろこ雲が広がっている。 「和泉もさ~。不安なんじゃないの~? 葉児とはなれて、別の学校に通って。週末のたびに、遠く行って仕事して。どんどん葉児と会えなくなっていって。しかも、葉児がモテること、わかってるからさ」 「……うん」 「ね~。これはオレの、月並みの意見なんだけど。プレゼント作戦っていうのはどう?」 「は? プレゼント?」 「う~んと。なんてゆ~か。『ずっといっしょだよ』っていう、しるしみたいなさ」 「いやそれ、重くないか……?」 「重いよ? でもさ、葉児は、和泉とこの先、ずっといっしょにいる覚悟はないわけ? あるんだったら、その想いを形にしてみるのは、葉児の自由だよね。受け取る、受け取らないを決めるのは、和泉なんだからさ」
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