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颯天は資料室に入り、室内をひととおり見回した。
奥には『7』まで番号が振られ並列した棚がある。
手前の右側部分には資料を広げて調べるための長テーブルが三台くっつけられていて、左側にはそれぞれパソコンを置いたデスクが二台あった。
しばらく待っていると、すぐにドアが開いて祐仁が入ってきた。
祐仁の背後でドアが閉まったとたん、鍵をかけられたわけではないのに閉じこめられたように感じた。
限られた空間でふたりきりになるのははじめてだ。
へんに意識して緊張してしまう。
祐仁が心の内まで射貫くように颯天を見るからかもしれないし、時生が噂話を教えたせいかもしれない。
颯天は、女に変身させるならメイク次第で可愛くも綺麗にもなれるだろうと云われる。
それくらい、整ってはいながらも目が奥二重だったり眉が細く薄かったりとパーツが控えめな顔立ちだ。
悪くも恥ずかしくもないはず。
そんなことを云い聞かせながら、口を開いた。
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