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「そりゃ、活動が活動だからな。あ、……ってことは、おれら、先輩たちに(いじ)られることもないし、大学生活は安泰ってことか」 颯天が能天気に云うと、時生はため息をついた。 「おまえがうらやましいよ」 「サンクス」 颯天は皮肉を称賛としてあしらい、時生は呆れきったように首を振った。 その実、颯天の脳裡は目まぐるしく動き、時生が放った言葉を思考回路にのせた。 これから颯天たちが向かう通称EAは、エリートエージェンシーというサークルの名称の略で、四年の朔間祐仁が代表で取り仕切っている。 EAには入会したくても志願では入会できない。 すべての部員がスカウトによって入会するのだ。 何をやっているかといえば、大学側と学生たちの間に立ち、問題点を解決することが主な活動だ。 依頼によってはなんでも屋のように引き受けることもあると聞いている。 颯天たちは新人ということもあり、まだ活動にじかに(たずさ)わったことはなく、いまはただ話し合いに参加しているという状況だ。
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