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部員たちの視線がちらちらと颯天に向くのは気のせいか。 「はい」 気にしていてもしかたがない。 颯天はうなずいて資料室に向かった。 背中の向こうで、祐仁が幹部たちにいくつか指示を出す。 颯天が資料室のドアを開ける頃。 「時生、これを人数分コピーして配ってくれ」 と、祐仁は時生を名指しした。 それは空気を読んでのことだろうか。 「はい」 時生の落ち着いた返事はそれでもわずかに嬉々とした様が漏れている。 何やかや云いつつも、祐仁に声をかけられるのは名誉なのだ。 新人に限らず、EAのメンバーはだれしもが祐仁に一目置かれたいと思っている。
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