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周囲にいた従業員たちは、どうしていいかわからない様子、カウンターにいたひとりの女性客も唖然としている。そんな中、奥にいたひとりの女性が里中に駆け寄ってきた。
「裕ちゃん、考え直しておくれよ。今なら何とかなるからさあ」
「すみません。女将さん。お世話になったことは感謝してますけど、今回ばっかりは」
「だけどあんたどうすんの。その歳で仕事と住む所も無くなるんだよ」
「男に二言はありません。それじゃあこれで失礼します」
「ちょっとお待ちよ。どちらにしろ連絡ちょうだいね」
こうして里中は足早に店を後にした。
この物語は、その3か月後の奇妙な出来事から始まります。
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