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「何か引っ掛かってんのよね」
「どうしたんだ」
俺には何を言ってるのか意味がよくわからかったが、
「私とオーナーが一緒に裕ちゃんのプレゼントを買いに行ってたでしょう。その帰りに偶然祐衣ちゃんと出くわしたのね。その後、なぜか泣きながら逃げちゃって、どうしたんだろうってずっと思ってたんだけど」
どうしたんだ。少し間をおいて何か思い付いたようだ。
「あれはオーナーに対しての気持ちでああなったんじゃないかって」
「それってどういうことなんだ?」
「祐衣ちゃんはオーナーのことが好きなんじゃないかってこと」
「でも歳が離れすぎだろう」
「恋愛に歳の差なんて関係ないの」
真顔でそう言われると、俺に対して言ってるのかと錯覚してしまうだろうが。
「だったら、直接聞けばいいだろう」
「あの娘、そういうことだけは、頑なに言わないのよね」
仲のいい姉妹とはいえ、微妙な関係性があるんだと思っていると、
「ねえ、オーナーの女性関係はどうなってるか知らないの?」
突然そんなこと言われても俺が知ってる訳ないだろう。
「それとなく聞いてみてよ」
「聞いてどうするんだよ」
「いいから」
あまりにもしつこいので 承諾した。
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