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オーナーと祐衣の件が一段落して、平穏な日々が戻ったのだが、何故か気が抜けたような俺と祐美であった。
特に休みともなると、何もやる気が起こらない。
「祐衣はどこかに行ったのか?」
「オーナーとお台場に行くって言ってたけど」
「楽しそうだな」
「そうだね」
会話も続くこともなく、まるで老夫婦のようだ。
「ねえ、私達もどこか行かない。このままだと急激に老け込みそうなんだけど」
「どこかってどこだよ?」
「ちょっと行ってみたい所があるんだけど」
そう促されて、出かけることになった。
そこは、浅草の花やしきだった。
「渋いセンスだな。普通来ないだろう?」
「子供の時に家族でよく来たんだ。何か懐かしくって、また来てみたかったの」
そう言えば、子供の時からこいつはいろいろと規制されていて、数少ない思い出のひとつなんだろうと思うと、感慨深いものがある。
「そうだ、ジェットコースターに乗ろうよ」
「あれは子供が乗るやつだろう」
「あ、怖いんだ」
「馬鹿なことを言うんじゃないよ」
「じゃあ、乗ろう」
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