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体育館で集合の笛がピーッと鳴った。
「今日は6月の球技大会に向けてA組とB組で合同での体育です。それぞれペアを作りバレーボールのパスの練習を10分間してください!」
体育の先生が生徒に向かって叫んだ。
その話しを、A組の女子の中で、不安そうに聞いている小柄な女子生徒がいた。
「ペアでパスの練習だって!」
B組の女子の中で黒いストレートのロングヘアの女子生徒、紗雪(さゆき)が言った。
「どうしようかーうちら3人組だよ!」
そう言ったのは栗色のミディアムウェーブの女子生徒実里(みのり)だった。
「うーん....そうだなぁ....ねぇ実里ちゃん、うちのクラスって奇数だっけ?」
「えーっと...どうだったっけ....紗雪ちゃんわかる?」
「さぁ.....」
二人は少し困った顔をした。
「あ!」
「どうしたの?夏穂?」
「A組の方に1人でいる子がいるから声かけてみるね。」
「おーナンパかー頑張れー!」
紗雪は茶化すように言った。
「ありがとう紗雪!」
夏穂と呼ばれたショートボブの女子生徒はA組の方へと向かった。
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