初めての嫉妬の相手は

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親にも少し心配されたが、全力で誤魔化した 一切の下心はないと毅然として言い放った もちろん純粋な下心によるものである しかし、それでも真剣に勉強している人がいると、やる気が出てくるものだ トモカの成績もみるみる上がっていく そもそも、2人とも真面目で生活態度はよかった そのため、点数が上がるとすぐさま成績も上がった 夏休みも毎日毎日一緒に夏期講習に行ったり、勉強会をしたりした その間、男女の仲は一切進展しなかった 逆に親に少し心配されてしまった いつしか、2人の間には固い友情が芽生えていた 以前からあったものだが、それはとてつもなく強いものとなっていた 親友といっても過言ではなかった 夏期講習後のテストで2人してA判定が出た時には、抱きしめ合って喜んだ その後、秋も冬も常に一緒にいた おそらく、最も時間を共有している存在であった これで、カズマの心にあの男の存在さえなければ、トモカにとっては最高であった クリスマスにアプローチをしてみた もちろん一緒に過ごした チキンやケーキを食べた しかし、直ぐに勉強だった 初詣も言った 合格祈願のためだ もちろん拝むことは合格だった 受験直前、トモカは少しだけ意地悪をした 私が落ちたらどうする、と聞いた どうもしない、と      
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