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「どこ狙っとる!!
当たったらどないしよーと!!」
尊汰が睨む
「子犬がよく吠えはるわ
これぐらいよけれるやろ
新人さんいは、優しくせなあかんえ?」
遠方射撃を得意とする
磨結が大志の隣にきた
大志の肩に手をおいて
耳打ちする
「あのワンコの言う通りだ
あいつらに当てるのは、願ったり叶ったりだけど
やるなら致命傷を与えないとね
見てて」
耳打ちしたまま二丁拳銃の片方だけ邪鬼に
標準を合わせる
「定番は、頭
しかもこめかみにずどんっ」
動く相手に対して綺麗にあてる
「機動力をなくさせる為に
肩、手の甲、足の間接とかね」
パンパンパンパン
すべて、狙い通りにあてていく
邪鬼が膝をついた
「こうするとあのバカ猿なんかが連撃を決めやすくなるよ」
誠が勢いよく飛びかかる
「はぁ?猫の手、借りんでもっっ!!」
誠は、膝をついた邪鬼にアッパーを食らわし無理矢理たたせた
「こんな邪鬼、俺ひとりで」
目にも止まらぬ早さで連打が打込まれる
連打が止まり大股で腰を入れて
腰から肩へとひねりを加え重い一撃を邪鬼の腹にねじ込む
「十分や」
勢いよく邪鬼を飛ばした先に尊汰が日本刀を構えて
待ち伏せしていた
「ファイブマガジン」ドンッドンッドンッドン!!
「満月一閃 !!!」
尊汰の日本刀がスパンっと邪鬼の腹を真っ二つにした
刀の光の線が尊汰の周りに満月の輪郭の様に
円を描く
狂いのない太刀筋なのだろう
光の線にぶれがない
「これが・・・・祓光ノ月」
ぼそっとつぶやく大志にいよなが答える
『そうよ
あなたが所属しているチームの力よ
あなたもこの中に入るの
次は、誰も守ってくれない
自分の力で生き抜きなさい』
大志は、下唇から血が出る程に噛み締め悔やんだ
今までの人生なにをしてきたのかと
テレビのヒーローを思い描いた自分が恥ずかしくなった
鎌が出せる自分がかっこよく思っていた
本当は、こんなの飾りなのだ
使えなくては、意味がない
今までの15年、何をしてきたのかと
自分を殺したくなる程に腹が立った
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