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白徒の圧の中、
耳に響くいよなの声
「大志!!聞いちゃダメ!!!
あなたのお父さんは偉大だったわ!!
お願い!!私の・・・・・」
いよなの声が遠のく
大志だけがゆっくり白徒に向かって足を進める
「とーちゃんは、偉大な人だったんだ・・・・
とーちゃんは、誰よりもヒーローだったんだ・・・
そんなとーちゃんを・・・・
バカにするなーーーーーーーーーーーー!!!!」
大志の天を貫くような声が
白徒の威圧を消し飛ばす
白徒に向かって駆け出す
耳に響く心の声
「力、貸すぜ?大志
俺の名を呼び名」
その声に答える様に大志が叫んだ
「力をよこせ!!!!翠童子!!!」
大志の持つ鎌が炎の様に形状を変え
大志の体にまとわりつく
「ふぉーーーーーふーーーーーー!!
主の願い聞き届けたり!!
お前の魂、チャチャッと頂くぜ
翠童子参上!!きゃーーーーはーーーー!!」
奇声を吐きながら
白徒に襲いかかる
「やだなー今日は、挨拶だけなんだよなー
それに、その術式
まだ、物にできてないじゃん
自我を鬼に任せた時点で君は、終わってるよ」
「司令!!大志君の心拍数が異常です!!
こんなの15歳の少年が耐えられる訳がありません!!」
医療担当の清水が焦る
それでも、画面を睨みつけるいよな
「これしか手がないの・・・・がんばって
大志・・・」
「そんな術式じゃ僕がつまんないよー
なんか、飽きてきちゃったー
つまんないから帰ろ」
その言葉と共に白徒は、消えた
それでも翠童子は、止まらない
「あんにゃろーーーーー!!
どこいった!!戦え!!
出てこないなら探し出す!!」
そういって
地面をばんばんばんばん
だだをこねる様にたたき出した
いよなの声に緊張がはしる
「清水!!大志くんのバイタルは!!??
あと、どれぐらい心臓は持ちそう!!??」
「さすが本家の次期当主といったところでしょうか
5分が後遺症を残さずに助かるタイムリミットです」
いよながニヤリと笑う
「ギリギリか・・・・・
3人共聞いたわね!!今から5分の間に
大志君を助けるわよ!!
次期当主ならやってみせなさい!!
『三獣神ノ地縛(さんじゅうしのぢばく)』を」
色喰があせる
「何を言ってるんだあなたは!!
修行を積んだ当主でも難しいとされる
最高難易度の術式を年端もいかない子供に!!」
いよなの罵倒が飛ぶ
「あんたは黙ってなさい!!
緑結、5分のカウントダウンスタート!!」
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