ジャンゴ

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 フローズン警察署殺人課の刑事ジャックは妻と離婚し、その子供の養育費を稼ぐのに日々苦労していた。そして、彼は麻薬密売事件の売上金を横領した嫌疑をかけられ、内務捜査官たちから査問を受けていた。そんなある昼下がり、ジャックと、同僚のマイケルは、レストランに居た日本のヤクザの幹部と子分を、もう一人のヤクザが刺殺する現場に出くわす。追跡の末に男を逮捕するものの、日本国内での犯罪で指名手配されていたため、その男・平田拓哉を日本に護送することになった。  平田を護送する任に就き日本まで向かう二人だったが、到着した先の空港で警察官を装った平田の手下たちに平田を引き渡してしまう。権限がないにも関らず、強引に京都府警の捜査に加わろうとするジャックとマイケルだが、刑事部長の片桐警視はそれを許さず、2人の銃を押収した上で滝警部補を二人の監視役につけた。ジャックとマイケルは滝から平田に関する情報を受け取る一方、平田のアジトに突入する京都府警の捜査に強引に参加し、滝は片桐に監督不行き届きを叱責される。ジャックは平田のアジトからくすねたドル紙幣を燃やし、紙幣が偽札であることを突き止め滝に知らせようとするが、証拠品を盗んだことを咎められ険悪な状態に陥ってしまう。  しっくりこないジャックと滝の関係を修復しようとマイケルがクラブで仲を取り持とうとするが、ジャックは平田への執着から一人席を外し、クラブ『ジャンゴ』の外人ホステスのナタリーへ情報収集のため近付く。『ジャンゴ』の帰り道、ふとしたことからジャックはマイケルとはぐれてしまう。  マイケルは巨大な蜘蛛に襲われていた。  土蜘蛛って怪物の噂を聞いたことがある。  平田は自分を逮捕したことへの復讐として、怪物を召喚させたのだ。ジャックの目の前でマイケルは土蜘蛛に喰われて死んだ。 「マイケル、仇は必ず取る」  事あるごとに反発し合うジャックと滝だったが、やがて捜査を進めていくうちに信頼関係が生まれていく。捜査を進める内に偽札製造を巡る抗争が背景の事件であり、それが親分である源と、元子分で新興勢力の平田との抗争でもあることが判明していく。 ジャックと滝は再び平田のアジトを捜索し、『ジャンゴ』のホステスの影が見えるようになり彼女の尾行を開始した。
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