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また月夜に人を殺す。
見慣れた血肉に飛び散った臓物。光のない目に苦しげに歪んだ顔。
見慣れてはいけないものに慣れてしまった。
こういう時があるから、感情なんてなくていいと思う。
別に殺したいわけじゃない。
上の人がそう言っているから、そうしただけだ。
命令は絶対。言語。テクニック。
それだけが僕に教えられたものだ。
もっと知りたいとは思わない。
世界なんてどうでもいい。
ただ、
ただ普通に生きたい。
それだけが僕の願いだった。記憶なんてないし、大切なものもない。
それでもいいかなと心の中で思ってる。
そんな自分が嫌いだ。
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