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「私、綺麗?」
夜道を歩いていると突然女性に話しかけられた。
女は大きなマスクをしているし、暗い夜道のため綺麗かどうかはわからない。
「どうかな。でも、声は綺麗だ」
「…これでも?」
女はマスクを外した。口が耳元まで裂けていた。
「なんだ、僕よりも綺麗じゃないか」
僕は付けていた仮面を外した。女は僕を見て顔色が変わった。
「ねぇ僕の顔知らない?」
女は悲鳴をあげて逃げてしまった。
「あ、おい!…ずるいな、僕は答えたのに」
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