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曽祖母はあたしが物心つく前からいつもそばにいてくれた。
遊び相手がいないときは構ってくれたし、一緒に留守番もしてくれた。そして、毎晩あたしが眠りに落ちるまで色々な話を聞かせてくれた。
あたしは曽祖母の寝物語が大好きだった。
おとぎ話が中心だったけど、たまに曽祖母自身の話をしてくれた。
戦争で曾祖父が亡くなった話や女手一つで祖父を育てた話、そして孫である父や叔母の幼い頃の話だ。
父や祖父の子供の頃を、当時のあたしは想像することができず不思議な気持ちになった。
あたしが少し変わった体質だということも曽祖母が教えてくれた。
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