七回忌

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「せっちゃん、誰とお話ししているの?」  話しかけてきたのは叔母の(よし)()だった。  叔母は子供がいないせいか、何かとあたしを可愛がってくれる。 「ばぁばと」 「ばぁば?」  叔母は両親と話している祖母を振り返った。 「ちがうよ、ひぃばぁば」  叔母は顔を強ばらせた。 「え? ひぃばぁばって、さっきお経を上げてもらった?」  叔母が何を言っているか解らなかった。 「えっと、(げん)()じぃじの家にいたひぃばぁば?」 「ちがうよ、ばぁばはウチに……」 「せっちゃん、そうだよ。ばぁばは元也じぃじのお家にいたんだよ」  あたしは曽祖母の顔を見上げた。 「そうなの?」 「そうだよ、今はせっちゃんの側にいるけどね」 「ふ~ん」
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