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知っているのだ、あたしが自分を騙していたことを、現実から眼を背けていたことを。
それでも、あたしは認めたくなかった。
だって、大好きなばぁばが本当はもう生きていないなんて……
小学生になり、あたしは死を何となく理解するようになっていた。
ばぁばに教えてもらい、生者と死者も見分けができるようにもなっていた。
だから、ばぁばだけ見分けられないわけがない。
「いや、いやだよぅ!」
その後どうなったのか、あたしはよく覚えていない。
ただ、叔母に抱きしめられていたことだけは間違いない。
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