第4章 今日子と少年

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今日子が、共立病院に入院していたのは夏の間の約二ヶ月。 とても暑い年で、今日子は長い髪をツインテールに結ってもらい、涼しい格好で病院の白いベッドに横になって過ごした。 今日子本人はあまり多くを覚えていない。 今日子の記憶にあるのは天井が高く白くて広い病室、抱っこして連れて行って貰った薄暗い売店と苦いチョコレート。 そして同じ病室の包帯をした優しい少年。
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