Dreaming Girl

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…早めに気付いてよかった。 恋愛経験がないから、ちょっと仲良くなっただけで期待しちゃって。 きっと坂上くんにもいい迷惑だよ! 坂上くんにとってはただの友達の一人なのに…。 昼休みになって千紗ちゃんに話しかけられた。 「ゆめ、今日ずっとボーッとしてない?」 ドキッ 「そ、そんなことないよ」 千紗ちゃんはニヤーっと笑って言った。 「もしかして、この間のデート思い出してた?」 「ま、まさか!!ただの食事だし!!」 「ホント?」 「千紗ちゃんこそ……」 「ん?あたしが何?」 ……この感じだと、二人が付き合ってるワケじゃないんだよね……? 「ううん、なんでもない!お昼行こ!!」 社食に行くとすぐに千紗ちゃんが坂上くんと平井くんを見つけた。 「お疲れ~!隣いい?」 「お疲れ~もちろん!」 「ゆめはそっちね。私買ってくるから先に二人と食べといて!」 千紗ちゃんが指定したのは……坂上くんの隣……。 友達なんだから普通にしよう、と決意して座る。 「有村さんお弁当?自分で作ってるの?」 「うん、一応……」 「すげー!しかも美味そう!!」 二人に覗き込まれて恥ずかしくなってしまう。 手抜き弁当じゃない日でよかった……。 少女マンガだと、次から好きな人の分もお弁当作ってくる、みたいな流れだよね…。 はっ…違う違う! 妄想はしない! 普通に、普通に……。 「お弁当は残り物詰め込んだだけだよ~。社食美味しそうだし、私も今度社食にしようかな」 「お待たせ~!先に食べてって言ったのに!」 「千紗ちゃん、食べよ~」 普通に、普通に……。 ……そう思ってたのに……。
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