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月曜日、なんだか楽しい気分で電車に乗った。
何かある訳でもないのに、ウキウキする。
いつもより一本遅い電車……この間坂上くんと会った時間。
車内や駅で見回してみたけど、見つけることは出来なかった。
……会いたいな……って、会社に行けば会えるんだけど。
この気持ちってもしかして……。
会社に着いて自分の部署に行くと、珍しく千紗ちゃんのカバンがある。
いつもはもっと遅いのに……いつもの休憩所にいるかと思い向かう。
休憩所の手前で、千紗ちゃんの声が聞こえた。
「もーこんな早く来たの初めて!眠いっつの!」
「千紗ちゃ……」
「ごめんごめん!マジでありがとう」
坂上くんの声!!
……会いたかった筈なのに、思わず隠れてしまう。
……二人約束してたの?
「じゃあコレ。今度奢ってよね?」
「うん、サンキュー。昨日も悪かったな」
「ホントよ!大和電話長いんだもん!!」
「あはは!加藤だけが頼りだからさ」
千紗ちゃんが何か渡して、二人笑い合ってる。
……そうだよ、二人は仲良いんだよね。
昨日も電話してたんだ……。
私なんか、金曜の食事の後に少しメールしただけ。
週末も思い出して喜んでたのはきっと私の方だけだ……。
声をかけるのをやめて部署に戻った。
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