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バンパイアを愛した男
街に風変わりな流れ者が来ている事を小耳にはさんだ。なんでも大きめの箱を担いだ荒んだ目をした男だそうだ。
自分はただの仕立て屋で、ただ唯一秘密があるとしたら、バンパイアの少女をかくまっている事だろう。
仕事帰りに、何時もの食堂で軽食を買って、その帰り道、自分は噂の流れ者の男につかまった。
男は自分の腕を掴むと顔を歪めて
「何を飼っている?」と聞いた。やけに核心的な言葉で自分は震えて買ったばかりの軽食を落とした。
男は「頼みがあるんだ、しばらくそいつと離れて仕事をしてくれないか?」
かすれた声で「イエスと答えてくれ面倒を増やしたくない」
恐怖の中分かった事は二つ。
一つ、服を仕立てる。
一つ、下手をすれば彼女は殺される。
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