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プロローグ
すべての事の始まりは、地球の自転速度が急激に遅くなったことだった。
原因は誰もわからず専門家でさえ首をひねるばかり。けれども皆わかっていることは、地球上の生きとし生ける者の命運がすでに決まったということ。
これから訪れるのは「灼熱の白夜」。沈まぬ太陽が世界を焼き焦がす。だから皆、残された人生を謳歌しようと必死だった。
この物語の主人公は、灼熱の地獄よりも熱い恋をしたいと願う、ひとりの内気な女子高生。
けれどもその子に手を差し伸べた王子様は、どうも一風変わった「変人さん」らしい。怪しい秘密にあふれた彼に気に入られたその子の運命は――
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