2人が本棚に入れています
本棚に追加
~~~~~~~
「ねぇねぇ。」
「しずかちゃんってお母さんいないんだって。」
「へーそうなんだ!あんたってしずかちゃんとそんなに仲よかったっけ?」
「いや、うわさだよ!ほんとは、秘密にしてねって言われたんだけど、特別に教えてあげる。あ、これ秘密ね。」
いつかの声が、教室のどこかから聞こえたような気がした。
所詮、秘密なんて、友達なんて、そんなものだと思っていた。
「〇〇ちゃんに教えるだけならいいだろう。」
それが何回も何人も重なって、結局はすぐにクラス中に、下手すると他クラスにまで広まってしまう。
それは、相手が本当の友達ではないから。
だから、わたし、しずかは本当の友達であるあなたがいれば、充分。無理には作らない。
あんな思いはもうしない。
~fin~
最初のコメントを投稿しよう!