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そして、当日。
私は、待ち合わせの花の宮駅前の噴水でしずくちゃんを待つ....ことはせず、近くにあるカフェから、窓越しに噴水の方を伺う。
すると、見覚えのある顔が噴水の前に来た。
同じクラスの小波 静香(こなみ しずか)だ。
クラスの子に中年のおじさんとあってるのを見られたらまずい。勘違いされてしまう。
時計を見ると、待ち合わせの時間のまだ30分前だ。
まだ、時間はある。怪しい人もいない。
私はいったんお金を払って、カフェを出る。
「しずかちゃんだよね。どうしたの?」
ポンポンと肩を叩きながらたずねると、肩をビクッとさせながら、ふりむいた。
ピンクのTシャツに黒の短パン、肩にはショルダーバッグをかけている。学校とは違う雰囲気だ。
「ふえっ!?あ、あぁ、友達待ってるんです。」
小波 静香は、物静かでいつもクラスの端っこで読書をしている。友達とおしゃべりしているような姿はなかなか見かけない。きっと他クラスの子なのだろう。
どうにかして、この場を離れてもらわねば。
「あのさ、その友達ってもう少しで来るの?」
「いや、待ち合わせ時間より、だいぶ早く来てしまって....一応連絡とってみます!」
そういうと、しずかちゃんは、わたわたとショルダーバッグからスマホを取り出す。
そして、なにやら操作をし始める。
ピロピロリン
私のスマホがなった。いつものようにさっとスマホを取り出し、画面を確認する。
[噴水の前に着いたよー♪(´ε` )
ちょっとはやかったね笑]
(ん!?)
「あ!メッセージ送ったら、すぐ既読つきました!」
しずかちゃんがパッと顔を輝かせて、私に言う。
(も、もしかして、いや、まさか....)
わたしは自分の考えがあっているか、確かめるべく、メッセージを返す。
[わたしもついたよ!]
すると、しずかちゃんが、あっと声を出す。
「メッセージ返ってきました!えーっと、もういるみたいです!」
しずかちゃんが、スマホを操作する。
ポン
[どこ??]
わたしは確信を持って、しずかちゃんに言う。
「しずくちゃんの目の前!」
「えっ!?」
しずくちゃん、もといしずかちゃんは目を見開いてわたしを見つめた。
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