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ゆみこはとうとう、おじいちゃんに飛びついて泣き始めました。
たぶん信じてもらえないでしょう。
それでも泣きながら、おるすばんの間に起きた柱神さまと化け物のことをぜんぶ話しました。
おじいちゃんは話を聞きながら、散らばった産着や、床の黒い汚れに目をやります。
「そりゃ、えらくたいへんだったな。柱神さまが守って下すったか。ゆみこも、がんばった」
ゆみこが話し終えると、やさしい声でなぐさめてくれました。
「ゆみこは神さまに気に入られたのかもしれんな。どれちょっと、お願いしてみようか」
いつものように胸の前で手を合わせます。ゆみこもまねをして、手を合わせました。
「柱神さま、どうかお願いします。いつもの柱にお戻り下され」
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