347人が本棚に入れています
本棚に追加
「ごめん。俺……怖かったんだ。玲も他の女子と同じなんじゃないかって。俺のことちゃんと知ったら、すぐに離れてくんじゃないかって」
「……そんなことしない。信吾のダメなところ私いっぱい言えるよ。口が悪い、人を信じない、素直じゃない……」
「分かった。分かったからそれ以上言わないで」
「そういうところも含めて、私は信吾が好きなの」
玲、微笑む。信吾、玲を見つめる。
「……まだ間に合うかな」
「えっ?」
「俺、玲のこと好きみたいだ」
信吾の言葉に驚く玲。
しかし状況を受け止めた玲の目からは涙があふれる……。
グス、グスッ……。
思わず鼻をすすった私に気づき、風吹くんがぎょっと目を丸くしてこちらを見つめた。
「えっ?あめちゃん泣いてるの?」
最初のコメントを投稿しよう!